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自閉症 コミュニケーションシステム PECS(ぺクス)

コミュニケーションシステム PECS(ぺクス)は、
自閉症をはじめとした子どもや大人に対する
拡大・代替システムとして、近年日本でも年々
注目度が高まっています。
他のコミュニケーション支援法と比較すると、
絵カード交換式システムPECS(ぺクス)の
主な特徴は、下記の5点にまとめることが出来ます。

・絵カード交換式コミュニケーションシステムPECS(ぺクス)には、
話し手(子ども)が聞き手(他者)
に近づくことが必要になるトレーニング条件があらかじめ
設定されています。そのため、
コミュニケーション行動をはじめる前に、
あらかじめ、子どもの方から他者への相互作用を働きかけています。
・絵カード交換式システムPECS(ぺクス)は、
コミュニケーション行動のトレーニングの前提条件として、
自閉症児にとってたいへん困難を伴うとされている
模倣や注視をあまり必要としないような仕組みになっています。
そのため、かなり早い時期から絵カード交換式システムPECS(ぺクス)で、
トレーニングを始めることができます。

・絵カード交換式コミュニケーションシステムPECS(ぺクス)は、
話し手(子ども)の運動的な負担が少なくてすみます。
また、聞き手(他者)もこのコミュニケーションシステムに
対する特別な専門知識は必要ありません。
・絵カード交換式システムPECS(ぺクス)による
コミュニケーション行動は比較的短期で理解することが可能で、
ツールも持ち歩きができて、様々なケースで利用できます。
・絵カード交換式システムPECS(ぺクス)は、毎日の生活の中で
実際に利用できるコミュニケーション行動が
訓練の中に意識的に組み込まれています。
そのため、実際の暮らしの中でも他人との相互作用が
高めやすくなります。

アンディ・ボンディとロリ・フロストの共著である
「自閉症児と絵カードでコミュニケーション」という本では、
絵カード交換式コミュニケーションシステムPECS(ぺクス)の
これらの特徴の他に、いくつかのポイントが強調されています。
その中でも特に興味深い点は、
絵カード交換式コミュニケーションシステムPECS(ぺクス)の
ベースには、応用行動分析学の枠組みと技法があるというところです。

たとえば、「絵カードでコミュニケーション」という本では、
チャレンジング行動は、コミュニケーション機能を
果たしているものが少なくないことが説明されています。
これは、今までに応用行動分析学における機能的分析や
機能的アセスメントの方法によって示されてきたことです。

そしてサポート・支援方法としては、
子どもにとって必要なコミュニケーション機能を、
チャレンジング行動で果たしてしまうわけでなく、
子どもが遂行可能な社会的にふさわしいコミュニケーション技能に
よって可能にすることがすすめられています。

絵カード交換式のPECS(ぺクス)は、
拡大・代替コミュニケーションシステム(AAC)の中でも
自閉症の子どもたちが習得しやすいものです。
また、絵カード交換式コミュニケーションシステム
PECS(ぺクス)トレーニングの具体的なプロセスの中でも、
応用行動分析学の様々な技法が、シェイピング、強化、
時間遅延法、プロンプトなど取り入れられています。

また、アンディ・ボンディとロリ・フロストの共著である
「絵カードでコミュニケーション」という本では、
具体的な子どもたちの実例を示すことで、
絵カード交換式システムPECS(ぺクス)トレーニングの
実際の状況や気配りする点などがたいへんわかり易く説明
されています。

交換式システムPECS(ぺクス)のトレーニングでは、
子どもが絵カードを使ってコミュニケーション可能に
なるのみだけでなく、それによって子どものライフスタイルが
どう向上し改善していったかが、一番重要です。
「絵カードでコミュニケーション」という本の事例を読むことで、
このライフスタイルの改善が実際にどのように変化していったかが
認識できます。

ちなみに、絵カード交換式コミュニケーションシステムPECS(ぺクス)の
具体的な指導プロセスについては、ボンディ博士とフロストが書いている
トレーニングマニュアルを熟読し、研修会や講習で技術を向上させる
必要があります。また、そのベースにある応用行動分析学についても、
基本的知識は習得しておくことが、指導の際には必要となるでしょう。

(自閉症児と絵カードでコミュニケーション 目次)
・コミュニケーションとは何か?
・コミュニケーションというコインのもう一つの面:理解
・話すことができないのか? コミュニケーションができないのか?
・なぜ彼女はそうしたのか? 行動とコミュニケーションの関係
・拡大・代替コミュニケーションシステム
・絵カード交換式コミュニケーションシステム(PECS):最初のトレーニング
・PECSの上級レッスン
・理解を促すための視覚的方略の活用
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080331-00000017-jij-int